昭和築アパートの空室が埋まらない5つの原因
「昭和築だから決まらないのは仕方ない」——築古アパートをお持ちのオーナー様から、そんな諦めの言葉を聞くことがあります。
結論からお伝えすると、築年数そのものが理由で決まらないことは、実はほとんどありません。昭和築でも満室稼働している物件は各地にあります。決まらない物件には、築年数とは別の共通した原因があります。この記事では、築古物件に特有の5つの原因を挙げます。

原因1:間取りが今の生活に合っていない
昭和に建てられたアパートの多くは、和室を中心とした間取りです。当時は一般的でしたが、今の入居希望者の多くは洋室を前提に家具を選びます。
畳の部屋は、ベッドを置くと跡が付き、家具の配置に気を使います。この一点で候補から外されることがあります。
和室から洋室への変更は、クッションフロアを敷く方法であれば比較的抑えた費用で対応できます。全室を一度に変える必要はなく、まず1室で試して反響の違いを見るのが現実的です。
原因2:3点ユニットが受け入れられていない
浴槽・洗面・トイレが一体になった、いわゆる3点ユニットは、築古物件で多く見られます。これは検索段階で除外条件にされやすい設備です。
とはいえ、構造上ユニットを分離するのは大きな工事になります。現実的な打ち手は次のようなものです。
- 独立洗面台の設置が可能かを検討する(脱衣スペースがある場合)
- ユニット内を徹底的に清掃・コーティングし、清潔感で勝負する
- 賃料を近隣の3点ユニット物件の水準に合わせ、そのぶん別の設備で優位を作る
- 単身の短期入居や、費用を抑えたい層に的を絞って訴求する
すべての層に選ばれる必要はありません。誰に貸すのかを決めることが、築古物件では特に重要です。
原因3:鍵が現地で見られない
これは築古かどうかに関わらず起きますが、管理が手薄になりがちな築古物件で特に多い問題です。
案内する不動産会社の立場で考えてみてください。鍵を借りに事務所へ寄る必要がある物件と、現地のキーボックスですぐ見られる物件があれば、後者を先に案内します。同じ条件なら、手間の少ないほうが選ばれます。
キーボックスの設置は費用も小さく、効果が出やすい対策です。詳しくは鍵が現地対応ではないのページでも解説しています。
原因4:初期費用に不透明な項目が積まれている
築古物件は賃料を抑えて募集することが多い一方で、初期費用が賃料に対して重く見えることがあります。
賃料5万円の物件で、敷金・礼金のほかに鍵交換代、消毒料、書類作成料などが加わると、入居時に必要な現金が20万円を超えることもあります。入居希望者は「安い物件を探していたのに、最初に20万円かかるのか」と受け取ります。
特に消毒料は、内容が伝わりにくく敬遠されやすい項目です。消毒料とは?で考え方を整理しています。
原因5:設備の「経年」がそのまま見えている
築年数が古いこと自体は、写真からは分かりません。入居希望者が感じ取るのは「手が入っていない感じ」です。
具体的には次のような箇所です。
- 黄ばんだスイッチプレートやコンセントカバー
- 変色した給湯器のリモコン
- 錆の浮いた玄関ドアや郵便受け
- ひび割れたコーキング(浴室・キッチン)
- 共用部の蛍光灯の色ムラ、切れたまま放置された照明
これらは一つひとつは小さな費用で直せるのに、まとめて放置されると「管理されていない物件」という印象を作ります。スイッチプレートの交換やコーキングの打ち直しは、費用対効果の高い部分です。

よくあるご質問
大規模なリフォームをする資金がありません。何から手を付けるべきですか
費用の小さいものから順に、という考え方で問題ありません。写真の撮り直し、鍵の現地対応、初期費用の見直し、スイッチプレートやコーキングの交換——ここまでは比較的抑えた費用で実施できます。効果を見ながら次を判断するのが安全です。
築40年を超えています。売却したほうがよいのでしょうか
物件の立地、建物の状態、オーナー様のご事情によって答えが変わります。当社では貸し続ける場合の収支と、売却する場合の見通しの両方をお示しし、判断の材料をご提供しています。
旧耐震の建物は貸し続けて問題ありませんか
耐震性の評価は建物ごとの調査が必要な領域です。一般的には、耐震診断で現状を把握したうえで補強の可否と費用を検討する流れになります。専門の調査機関へのご相談をおすすめします。
築古物件の運用は築フルへ
築フルは、埼玉県・千葉県西部・栃木県南部で築古物件に特化した賃貸管理を行っています。「昭和の築古物件でも満室稼働は可能」という考えのもと、空室の原因を項目ごとに分析し、費用対効果の高い順に打ち手をご提案します。
原状回復工事は大家さんの内装屋として自社グループで対応しているため、退去から次の募集までの期間を短くできることも強みです。
ご相談は管理のお問い合わせ、空き家として使われていない物件は空き家のお問い合わせからお気軽にどうぞ。

